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災害アーカイブ東北広域版

お知らせ

北海道・安平町の農業・畜産業の方向けに「個別設置タイプのモバイル型住宅」支援開始



 ■家畜やハウスの世話に「通う」という困難
 
北海道胆振東部地震は、特に農山村地域に大きな被害をもたらしました。このことが、都市型とは違った地震被害を生んでいます。
 
規模が大きい北海道の農業や畜産業に従事する方の多くは、栽培用ハウスや畜舎のそばに住宅をかまえて24時間体制で就業しています。特に安平町に多いハウス栽培農家では、ハウスのメンテナンスや雪対策など日常的な管理が必要です。畜産業も同様で、生き物の世話には休みがありません。
農業・畜産業の方にとっては、住宅は生産現場でもあるのです。
 
ところが、現在の災害救助法では、応急仮設住宅は団地形式で建設されるのが標準になっています。
もし、住宅と生産現場が一体になっている農業・畜産業の方が、ハウスや畜舎から遠く離れた仮設住宅への入居を余儀なくされたとしたら――。
これは死活問題です。住宅から何キロも離れたところの畜舎や農場まで、毎日あるいは一日に何回も往復するのは物理的にきわめて厳しいことです。
無理が長く続くと健康にも悪影響が出るでしょうし、負担が大きすぎて仕事をギブアップしまうケースが出ることも容易に想像できます。
現時点でも、避難所から生産現場に通うのが困難なために、壊れている自宅の一部に住んだり、車のなかで寝泊まりしながら、農地や家畜の世話を続けている方が少なくありません。
これから、北海道は厳しい冬を迎えます。このままでは経営破綻や離農、移住などの事態を招きかねず、農業・畜産業に与えるダメージは計り知れません。
 
■農地・畜舎に隣接したところに「モバイル型」を設置
 
農業・畜産業等に従事されている被災者や地域の方々からの切実な要望を受けて、協働プラットフォームでは「個別設置タイプのモバイル型住宅」による支援を、北海道・安平町で開始しました。
パートナーは、倉敷市や厚真町で何度も一緒にプロジェクトに取り組んできた(株)アーキビジョン21様。実は千歳市に本拠があり、北海道の気候を知り尽くしています。その経験と蓄積が、提供されるモバイル型住宅ユニットにも盛り込まれています。
「運べる住宅」であるコンテナ型の住宅を自宅近くに設置、被災した方は、そこで避難生活を送りつつ、隣接する畜舎や農地で仕事ができるようになります。
1ユニットずつ運べるのが「モバイル型」ですので、団地で連棟式に設置するのも、一戸ずつ設置するのも実は原理は同じこと。場所さえ決まれば、すぐにでも搬入・設置にとりかかれる機動性の高さが一番の特徴です。
 
すでに安平町の一部では、この個別設置タイプのモバイル型仮設住宅の供給がはじまりました。
アーキビジョン21様の既存ストックを活用したので、面積や間取り、付帯設備はまちまち。各戸で状況の違う給排水・電気の引き込み等は、今回導入する8世帯で協力しあって自ら施工、今後環境を整えていくところです。
 
この「モバイル型」、本来ならば災害救助法を適用した「応急仮設住宅」とするべきものですが、今回は内閣府の判断を待たずに、取り急ぎ民間レベルでの支援を開始しました。冬が近づくなか、時間的な猶予がないと判断したのです。
平行して、内閣府に対して災害救助法適用についての要望をおこない、協議を進めているところです。
 
 
●10月5日北海道新聞に掲載されました。
「待望の仮設、迅速対応 安平で設置簡単トレーラーハウス 東京の支援団体、ネット寄付で農家8戸に」(どうしん電子版)

https://www.hokkaido-np.co.jp/article/235064


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